AKB48から学ぶ基礎アイドル学前編

こんにちはmetheglinです。
はやくもこのブログのデザインに嫌気がさしてきました。やっぱりシンプルなのがいいです。

こないだ久しぶりに下界に降りてきたら、下界がAKB48談で盛り上がっていたのでびっくりしました。よくよく話を聞いてみると、すごく興味深いところがあったので、ネットで少し調べてみたんですけどこりゃやられたと思いましたね。
その昔、ハリウッドが成功する映画の方程式を練り上げたように、アイドルアーキテクチャを成功に導くモデルができつつあるのかなという感じを受けました。
今回AKB48が実証的に展開している成果をもとに私の考えを述べていきます。
ちなみに私、昨日今日AKB48についてかじってみたくらいのnoviceですんで、間違った解釈をしている部分があるかと思います。そのときは指摘していただけると幸いです。

AKB48イメージ図
※AKB48のイメージ図

AKB48公式サイト

私がおもしろいと思ったポイントは3つあります。
1.チームA、チームK、チームB、チーム研究生とチーム分けされている

48人という大人数のグループだと、初めての視聴者はおさえるべきポイントが分からず混乱に陥ってしまうでしょう。チーム分けを行うことで情報をある程度整頓させて世に出すことができる。
宝塚歌劇団は○○組、新撰組は○番隊など、人気がある大人数チームは特有の名称でチーム分けを行っていますね。
大人数を一緒くたに見ると何がなんやら分かりませんが、きちんと縦割りで組織構成されると見る側は楽しいし、非常に見やすいのです。

2.1軍はチームA,K,Bの3つで、研究生には昇格のチャンスがある

これは私の知るところでは、恋のから騒ぎのように番組の出演者を流動的に変化させる形式が発端です。
この仕組みをアイドルグループに輸入したのがモーニング娘。革命ではなかったでしょうか。メンバーの入れ替えをグループの一大イベントにしたてあげ、通常時間と共に衰退していくであろうアイドルグループをフレッシュに保つと同時に世間の注目をぐっと集めました。
グループのブランド力だけ残して、賞味期限の短いアイドルという弱点を見事にカバーしました。
図1
メンバー流動型にすることで成長期間を延ばすことが可能

3.総選挙という人気投票の仕組みがあり、力のあるアイドルがランキングで一瞥できる

さて、一番おもしろいのは総選挙・ランキングの仕組みです。
2で述べたように、メンバー入れ替えの契機として一大イベントを総選挙と称して人気投票を行う。ここに視聴者からの入力要素を加えたところがポイントです。つまり、アイドルグループがユーザ参加型へと進化したのです。「会いに行けるアイドル」というコンセプトがいうように、ユーザ参加型の特性はこのグループの肝です。
ただ、ランキング付けの仕組みはもうひとつ重要な側面を担っています。
特定の一人にランキング何位というステータスが加わり、様々な方面から評価できるようになります。またGoogle検索の例でも分かるように、人気のあるものをさらに人気が集まるようにする仕組みがランキングにはあります。こうしてできたランキングなどの一般的な指標があれば、初めて見る大人数グループでもとっつきやすく、見てて楽しいのです。1でも述べましたように、氾濫する情報を整頓でき、一人一人をより記憶に残りやすくする効果があります。

しかし私はファンの人気投票により、1位2位3位と順位付けがなされるのは、アイドルのステータスづくりとしてはどうかなと思っています。
私の考えでは、メンバーの中で誰が一番人気があるかは分からない方がよい。
誰も文句を言えない形で獲得票数が発表されると、だれだれちゃんが一番だ!いや、まるまるちゃんだ!という議論が起こる余地がないからです。そうだとおもしろさに欠けます。
漫画ワンピースでは王下七武海というキャラクターが出てきますね。あれも数多のキャラクターの中から「七武海というステータスをもつのは強い人たちです」という情報の整理の役割を果たしています。けれど、誰が誰より強いというのがはっきり分かる、戦闘力の数値みたいなものはあいまいなままです。それがあるから結局視聴者は力関係に興味がわいてあれこれ想像をめぐらすんです。

私がはじめてワンピースを読んだ中学生のころ、やられたと思ったのは、人物の強さを懸賞金の金額で表したことでした。金額を見れば大体の強さが分かります。でも、それはあくまで目安で、”厳密に”どっちが強いかは闘ってみないと分からない。
目安は与えるけれども、絶対的な値は与えない。この微妙な力加減が重要なのです。

私が新たにこれに代わる仕組みを考えるならば、金額で表すというアイデアを拝借して、アイドルひとりひとりに対して有価証券を発行します。AKBは握手会をやっているそうなので、これをアイドルと握手できる権利と引き換える役割を持たせるといいかもしれません。
この握手証券の価値を市場に委ねて、時価総額でランキングを表すのです。
これで大まかにある程度の人気度をはかることができます。けれど、”厳密な”人気は分かりません。なぜならたまたまAさんが富豪層から好かれて、握手証券の価値が跳ね上がることが考えられるからです。
このようにベールに包まれた部分ををある程度保つことが重要だというのが私の意見です。

AKB証券


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