metheglin父

こんにちは!metheglinです!
今日はぼくの父親の話をしたいと思います。

あまり父親の悪口をこういう公の場で書きたくはないですが、ぼくの父はぼくと似て、なにもかも中途半端、その上夢ばかりは大きいのでいい迷惑な存在です。
とにかく口だけは達者で、聞かれてもないことをこっちの反応もおかまいなしにひっきりなしにしゃべります。
やや破天荒な性格で、行動力はあるのでしょうが見通しが甘すぎるためか大抵うまくいかない。だけどもなぜか無駄に不屈の精神を持ち合わせているので何度失敗しようがめげないのです。
まあーはっきり言ってぼくの母親と結婚できるような器の男ではありませんね。

ところがですね、物心ついたときのぼくが知っている彼は神様でした。

まずはこの絵をご覧ください。

幼稚園のころ、ともだちの家でファミコンをやらせてもらったときの感動ったらありませんでした。
中でもぼくはストリートファイターズに衝撃を受けました。特にダルシムが好きでした。
この絵は、ぼくが小さいころ父親に描いてもらった絵のうち最も記憶の古いものです。当時、ストリートファイターズがどんなゲームか父親に説明して描いてもらったものがこれなのです。

想像してください。
物心ついたときから、この絵を見せつけられて育つということ。
その後、成長を重ねるたびにmetheglin少年は自らの父親という大きな背中を体感することになるのです。

つちのこを発見し、2億円を笑う男

見てください。このキャプションの秀逸さ。”笑う”という動詞に”2億円”という目的語をつける抜群のセンスを。

古代エジプトの壁画を思わせると同時に、日本の浮世絵、さらにはポップアートの要素さえも感じずにはいられない驚くべきバランス感覚。

イエペス

シャバレンバ

平安から生まれたニューフェイス

彼の作品のうち、ぼくが最も気に入っているものがこれです。
美しくすがすがしい。日本特有の奥ゆかしき美が表現されているとぼくは思います。
中学生のころぼくは家庭教師に来てもらっていたのですが、家庭教師での勉強はなぜかリビングでやっていたため、その間ぼくの両親は2階のぼくの部屋で終わるのを待っていました。
その間に父親がぼくの落書き帳の最後のページに勝手に描いていた絵がこれです。

彼はおそらく頭がよくないんだと思うんです。日本語がところどころおかしい。
だけどそんな日本語のおかしさから独特のリズムが生まれて、心を揺さぶる。こんなちぐはぐな言葉を放つ人間ぼくは見たことがありません。

人ととさかな

人ととさかなというタイトルは、誤字脱字の類でしょうか。それとも何か意味がある?
ぼくは何か意味があるとしか思えない。彼にタイトルの意味を尋ねたとしても、おそらく彼はきちんとした答えを用意しているはずです。

さて、最後は彼の作品の中でも最も魂のこもったといえる一枚を紹介しましょう。
彼は人生の4分の1程度をにんにくと共に過ごしています。metheglin父とにんにくは切っても切れない関係にあるのです。


新発見
をした
その時
にんにくの
知見は
限りない創造
の世界へと
船出した。

そう。実際に、彼がこの絵を描いて以降およそ6年もの月日でしょうか、わが一家は激動の人生を歩むことになります。
たしかににんにくの知見はmetheglin一家を限りない創造の世界へと導いた・・・。
それがよかったのか悪かったのか誰にも分からないけれど、この船旅を経て、わが一家は別次元へとコマを進めたとぼくは肌身で感じています。

今日ぼくは長いこと通った大学をついに卒業しました。
社会に出るという決意も固まり、これから先ぼくは家庭を持ちたいと思っています。
そのときぼくはmetheglin父が誘ったわが一家の船旅を決して忘れないでいたい。
お金がどうとか、生活がどうとか、そういう部分ももちろん大切ですけど、船旅の後、再び光が差し込んだときのような、おだやかでかけがえのない家族の絆をぼくは忘れないでいたいと思うのです。


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コメント / トラックバック1件

  1. けいたぼ より:

    ともかく卒業おめでとう!
    今日ちょっと素晴らしい話を聞けて早く話したいので、また明日!

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